課題解説:水彩画(&模写)2021夏
(2021年8月9日 更新)
概要
図工コース(米原)平面課題としては3回目、立体課題を含めると5回目の制作課題です。
水彩絵の具の練習を主な目的とし「リンゴ」と「12色相環」に取り組みました。色を混ぜること・重ねること・筆使い・水の調整を特に意識しており、マスキングテープは使っていません。
リンゴは厚手の画用紙、12色相環はケント紙を利用し、紙質の違いを知ることも意識している一方、12色相環については説明を省略し、あくまでも色を混ぜて塗る練習台として利用しました。色相環の下書きは事前に講師が作成しました。
レッスンの進め方
メインはリンゴの写実描写で、絵の具が乾くのを待つ間に色相環に取り組むことにしました。それでも時間が余れば絵本の模写に挑戦する忙しい回です。経験上、初心者の頃の方があっさり描き上げる傾向にあるので、あえて課題をいっぱい用意しています。
図工コース(米原)はまだまだ手探り状態ですが、2021年度前期の平面課題(全5回)は毎回モチーフの1つとしてリンゴを取り入れることにしています。1回目は鉛筆と色鉛筆、2回目は鉛筆のみで、平面課題3回である今回は鉛筆と水彩画でリンゴを描くことに挑戦して頂きました。繰り返し描画することで生徒さん自身が自分で「前より上手くなったかも!」と実感し、モチベーションを維持して頂ければと思って毎回リンゴを入れています。
リンゴを水彩絵の具で描く際は「リンゴをよく見ると、赤以外に色んな色があるよね?」「色んな色を、塗るというより描く、という意識で描けるといいね」「塗り重ねが難しくなったら乾かし、乾くまでの間に色相環にチャレンジしましょう」と声をかけ、色作りや塗り重ね順はご本人にお任せしました。
なお、道具・材料代は全てレッスン代に含んでおり、当塾の全クラスで共有しているので、指定してご持参頂いているわけではありません。手ぶらでお越し頂けます。
リンゴの絵が乾くまで(次の色を塗るまで)は、12色相環作りに挑戦して頂きました。色相環自体の説明は省略し、「色を組み合わせる練習」として12色相環を利用しています。今回は「赤・青・黄・緑だけで12色作ること」を条件としました。塗る順番はお任せしましたが、色の組み合わせについては制作課題に取り組む前に「紫=?色+?色」という形の計算用紙を作り、それをヒントとしました。
マスキングテープでキレイに仕上げるという手もあるのですが、今回は筆使いの練習としてテープなしで取り組んで頂きました。ムラやはみ出し等は個人の裁量にお任せしましたが、全員真剣に塗ってくれました。
総評など
図工コースは2020年度後期からスタートしたコースで、工作コースの立体課題(5回)に平面課題(5回)を加えたコースです。お絵かきを卒業し絵画へ移行していくことを目標にしているので、描画の基礎を意識した内容にしています。
立体課題に比べ平面課題は地道な作業が続く上、技術指導の都合により立体課題より講師の口出しが多くなりがちです。そんな中、よく頑張って課題に取り組んでくれています。なんとか写実的に、立体的に描こうという気持ちがよく伝わってきます。
水彩絵の具は現在「サクラマット水彩」を利用していることと、講師が「塗るというより、描くという意識で」と言っていたからか、全体的にマットな仕上がりとなりました。
実施日
米原教室(2021年7月3・4日)