【こども創意工夫塾】【大人のための図工教室】

創意工夫して問題を解決する力を育む造形教室(米原)

こども創意工夫塾:指導要領

(2023年4月30日・加筆修正)

こども創意工夫塾の共通ルール

① 人の話を聞く時は、手を止めて静かにしよう。

② ルールやマナーを守ろう。人の邪魔をしてはいけません。

③ あれこれ考え、実験を繰り返し、工夫して作ろう。

④ 時間内に完成しなくても、最後まで丁寧に作ろう。(続きは家で作ってください)

⑤ 最低でも45分は課題制作に取り組もう。

 

レッスンの進め方

こども創意工夫塾の各レッスンは異学年合同の1回完結型で、課題制作後は自由工作の時間としています。課題説明と発表以外は個別指導で、課題自体は全員共通(※コースにより内容が異なります)ではありますが、事前組立量などを調整することで個別に難易度を調整しています。競争の場ではないので、自分のペースで制作に励んで頂きたく思っています。

課題制作はインプット、自由工作はアウトプットの時間と位置付けており、制作課題は課題ごとに様々なねらいがあり、決められた条件の下で制作して頂くことになります。一方、自由工作は「作ったものは家に持って帰ること」以外は特に条件はありません。課題制作とは違い自分の思うように制作できる時間ということもあり、自由工作の方が集中して制作に励む傾向にありますが、この集中して取り組む時間こそ1番大事なことだと思っています。ただし、最低でも45分は課題制作に取り組むことを教室のルールにしています。

 

指導方針

「制作課題を読み解き、自分なりにアイディアを練り形にするプロセス」を重視しています。いずれの制作課題もトライ&エラーを繰り返すことを意識しており、試行錯誤する必要がある、なかなか難しい内容です。上手に作ることは求めておらず、図工を通してあれこれ工夫する経験を重ねて欲しいと考えています。挑戦するあまり、形にならないことも多々ありますが、挑戦することで得られる経験はとても貴重なものなので、チャレンジする姿勢を褒める主義です。

 

コースについて

※長浜教室は米原教室の工作コースをベースとしつつ平面課題を導入した内容で、コース選択はありません。

講師としては、小学生の内は「立体工作」を重視しており、初めてこども創意工夫塾に在籍される方にはまず「工作コース」もしくは「図工コース」を勧めることにしています。立体工作体験によって磨かれる空間把握能力(空間認識能力)は、描画する上でとても大切な能力です。モチーフの立体的な位置関係を脳内で正しく処理できれば、立体的な描画が容易になるので、まずは立体工作経験を積むことを目指しています。

米原教室の図工コース・絵画コースは、工作コースのステップアップ先で「お絵描きを卒業し絵画へ移行する」ことを目指しています。ただしレッスンは1回完結型なので、時間の都合によりほとんどの平面課題は基礎技術を磨くことを意識した内容です。上手に描くというより、道具を自在に扱うことや物を見る力を育むことを意識しています。描画力は「真剣に目の前のものと向き合って描いた分」しか向上せず、真剣に取り組んでいてもご本人が上達を実感できるまでとても時間がかかります。それでも頑張ってみたいという方には、ぜひ挑戦して頂きたく思います。

 

課題内容とデザイン

すべての教室で半年に1度は必ず「デザインという考え方を意識する」課題を設定しています。小学校の図画工作の学習指導要領は少しずつ変更されますが、基本的には自己表現を重視した内容です。しかし、社会とデザインは密接に関わっているため、デザインという考え方に触れて欲しいという思いもありデザイン課題を取り入れています。

導入に伴い当教室では「アートは自己表現手段、デザインは問題解決手段」という解釈で課題を設定しています。ただし、小学生向けの教室ですので、深くは追及せず「自分が作りたいものと、課題で求められているもの」を切り離して考えることができれば十分という思いで指導しています。たとえば「自分はこの色が好きだけれど、別の色の方がバランスが良いと思う」「人のサイズが消しゴムだとしたら、もののサイズはこれくらいかな」など、自分の好きなように作りたいという気持ちから一歩離れて、冷静に作品を見つめ、その作品にあった方がいいものを考えられるようになって頂ければと思っています。

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「マカロニ橋」(小3・作)

 

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「ミラーイリュージョン」(小4・作)

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自由工作の様子(ダンボール製の野菜畑、それぞれ着脱可)(小4・作)

カリキュラム:長浜教室

1期6回を1サイクルとしています。

① 道具や材料の扱いに慣れる、教室やクラスに慣れる(立体基礎)

② 道具や材料の扱いに慣れる(平面基礎)

③ 空間や構造を意識する(模型工作)

④ 観察力を養う(粘土模造)

⑤ 総合的な平面造形表現(平面応用)

⑥ 総合的な立体造形表現 or デザインという考え方を意識する(立体応用)

カリキュラム:米原教室

工作コース(月1回・1期全5回)

① 道具や材料の扱いに慣れる、新たなクラスに慣れる(立体基礎)

② 空間や構造を意識する(模型工作)

③ 観察力を養う(粘土模造)

④ デザインという考え方を意識する(立体応用)

⑤ 総合的な立体造形表現(立体応用)

こども創意工夫塾の標準プログラムで、立体工作を重視した内容です。

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「ショーケースの模型」(テーマ:宇宙)(小5・作)

 

図工コース(月2回・1期全10回)

① 道具や材料の扱いに慣れる、新たなクラスに慣れる(平面基礎)

② 道具や材料の扱いに慣れる(立体基礎)

③ 描画基礎(平面基礎)

④ 観察力を養う(粘土模造)

⑤ 空間や構造を意識する(模型工作)

⑥ 描画基礎(平面基礎)

⑦ 描画基礎(平面基礎)

⑧ デザインという考え方を意識する(立体応用)

⑨ 総合的な平面造形表現(平面応用)

⑩ 総合的な立体造形表現(立体応用)

工作コースの内容に平面課題を加えた内容です。「お絵かき」を卒業し「絵画」へ移行することを目標としているため、対象年齢は原則として小3以上としています。

 

絵画コース(月2回・1期全10回)

① 道具や材料の扱いに慣れる、新たなクラスに慣れる(平面基礎)

② 描画基礎(平面基礎)

③ 描画基礎(平面基礎)

④ 観察力を養う(粘土模造)

⑤ 描画基礎(模型工作)

⑥ 描画基礎(平面基礎)

⑦ 描画基礎(平面基礎)

⑧ デザインという考え方を意識する(立体応用)

⑨ 総合的な平面造形表現(平面応用)

⑩ 空間や構造を意識する(模型工作)+ 総合的な立体造形表現(立体応用)

図工コースの一部を更に平面課題へ置き換え、図工コースより「お絵かき」を卒業し「絵画」へ移行することを強く意識した内容です。絵画コースは、原則として工作コース・図工コースもしくは学校等で立体工作経験を十分に重ねた小3以上としています。

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鉛筆と色鉛筆による写生の様子